バンクーバーはついにカナダ国内で一番家賃が高い都市に!!!

世界で最も住みやすい国ランキングでも常に上位で、自然と街が調和した美しい都市、バンクーバー。安全で過ごしやすく、カナダの中では温暖というイメージがついているので、日本人留学生やワーキングホリデーで来られる人にとっても人気ですよね。日本人の数も多いので、必要な時に日本語でサポートを受けられるのも安心ポイントです。

そんなバンクーバーですが、実はカナダの中で一番家賃が高い都市だということを知っていましたか?

私たちはコロナによる規制が残っている段階でバンクーバーにやってきたのですが、その時点ですでにこっちの家賃高いなぁと思っていたのが、最近さらに高くなっていて正直びっくりしています。しかもバンクーバー中心部分だけでなく、ひと昔前では比較的お手頃で借りれていた郊外も軒並み上昇しています。

今回は、そんなバンクーバーの賃貸事情について書こうと思います。

バンクーバーの1ベッドルーム(1LDK)> 東京港区の1LDK

家賃が高い都市ランキング in カナダ

家賃が高い都市ランキング in カナダ

カナダの不動産会社「Rentals.ca」の2022年最新のデータをお借りしました。

ご覧の通り、1BD, 2BDともに2位のトロントとは200ドル以上差がありますね。この1BDで2,280ドルという金額を日本に置き換えると、1LDKに約23万円(1カナダドル101円で換算)払うような感覚です。日本で一番家賃相場が高い港区が約20万円なので、実は東京の一等地に住むよりも高いんですよね。東京23区の家賃相場:賃貸物件サイト【CHINTAI】参照)

また、4位にランクインしているバーナビー(Burnaby)、17位のサレー(Surrey)はバンクーバーの郊外に位置するのですが、1BDが1,000ドル後半台とほかの州の都市に比べても高い相場になっています。しかも、いずれも前年の7~10%の割合で成長しており、今後もその傾向は続く見込みというので驚きです。

バンクーバー周辺の家賃が高騰している理由

カナダ全体の傾向として不動産関連は好調なのですが、バンクーバー周辺は特に顕著です。要因はいくつかあるようですが、一番は住みたい人の数に対して土地が少ないことかなと住んでみて感じるようになりました。

カナダの中では温暖な気候のため、古くから住んでいるカナダ人にとっても住みやすい環境ですし、仕事を求めてやってくる移民や留学生にももちろん人気で全体的に人口が増えているのですが、周辺は山に囲まれていて都市開発できる土地があまり残っていないんです。

オレンジ色で囲んだ箇所がバンクーバー周辺の街です。こうみるとかなり小さいでしょう?

バンクーバー周辺の土地

バンクーバー周辺の土地

また、コロナ禍で住宅ローンの金利が下がったので、パンデミックでも収入が下がらなかった世帯は家を買う絶好の機会になったようで、さらなる価格高騰につながったとか。

これからバンクーバーに移住する人にはさらに厳しい環境

カナダでも日本と同様に、家賃は収入の30%に抑えるのが良いとされていますが、これだけ家賃が高いといったいどれだけ稼がないといけないのかってなりますよね。現地でちゃんとした職についている人ですら、マイホームを買うことはおろかシェアハウスで暮らしたりしているくらいなので、なかなか生活が安定しない移住してきたばかりの人にとっては厳しい環境になることは想像に難くないです。

特に、家族や子供がいると住むエリアの治安や部屋数なども気にしないといけなくなるので、これからカナダで永住権を取って一からやっていくぞという方には、あまりバンクーバーはおすすめできません。家賃のために働くことになり、それこそ何のためにカナダまでやってきたのかわからなくなるからです。

シェアハウスだと一部屋どれくらいで借りられる?

このような状況なので、ほとんどの留学生やワーキングホリデーで来た人にとって、アパートメントを契約して一人で住むのはあまり現実的ではありません。ほとんどはシェアハウスか、もしくはどうしても1人で住みたい場合はベースメントといって一軒家の半地下を借りていますね。

日本人がよく使うお部屋探しのサイトをみると、いわゆる小屋みたいな狭さだったり、リビングを間仕切りしただけのところじゃなくて、ちゃんとしたプライベートな部屋が完備されているシェアハウスはだいたい700ドル~800ドル台が平均かなという印象です。日本だと場所によっては割と良いところに住めてしまう金額ですね。

ベースメントを完全プライベートで借りようとすると1,300~1,600ドルくらいでしょうか。

最後に

いかがでしょうか。バンクーバーの家賃、恐ろしいほど高いですね。

カナダは移民を積極的に受け入れて成長していっている国です。これからも土地の値段は上がっていくと思うので、将来的にカナダに長期で住もうと思っている方や永住権も視野に入れている方は、どこに住むのかは慎重に考えたほうがいいかもしれません。私たちも、今後永住権を取れたとしてもおそらくバンクーバーで家を買うのは難しいねという話になり、BC州を離れることにしました。

逆に、留学やワーキングホリデーで一時的に滞在する分には、シェアハウスである程度家賃は抑えられますし、何より学校や仕事の数が多いので、メリットもある程度享受できるかと思います。