ジャパレスで働いてみた in カナダ。悪い噂もいろいろ聞くけれど、最初の1歩にはちょうどいい。

ジャパレス検索

Googleの検索窓で「ジャパレス」と入力すると、その次にどんなワードが出てくるかご存じですか?

「カナダ」「オーストラリア」など国名や、「英語力」などの言葉も出てきますが、ひときわ目立つのが「辞めたい」「きつい」というネガティブな言葉。

日本食レストランは今や世界中に進出していて、本来日本人にとっては働きやすい場であるはずなのに、良くない噂も多いですよね。

私がカナダで出会った日本人の中にも「ジャパレスでは絶対に働きたくない」と言っている人は結構いました。

ですが、現在日本食レストランで働いている身としては、確かにデメリットもあるけれど、ジャパレスならではの良い面もあり、そこまで敬遠しなくてもいいのにと感じています。

ジャパレスが敬遠される理由

ネット上の記事なんかを読んでいると、完全アウトな事例がわんさか。

  • 最低賃金以下で働かされる
  • チップ無し、又はとても少ない
  • 給料未払い

これじゃあ、ジャパレス=劣悪な職場になってしまって、誰も働きたくないですよね、、、。

これだけ悪い噂が流れているということは、たくさんの日本人が被害に遭っていて、違法なジャパレスの数が多いということなのかもしれません。

日本人オーナーが日本人のワーホリで来た人を搾取するみたいなことも聞くので、とても悲しいです。

ブラックなジャパレスを除外してみたら

被害に遭っている日本人が多いために、ローカル >ジャパレスみたいになってしまっていますが、そもそもそのような違法なお店はジャパレスであろうがローカルであろうが選んではダメです。

きちんと法律を守っているジャパレスもたくさんあるので、そういうところを選べば、ひどい扱いをうけることは無いでしょう。

実際、私がお世話になっているお店は最低賃金をしっかり守り、チップもお店が中抜きしたりせず、スタッフに還元されています。

しかし、ネット上に転がっているジャパレス関連の情報のほとんどは、かなりネガティブに偏っているのが現状だと思います。

そこで、今回の記事では、ちゃんとしたジャパレス(違法店ではない)で働くことのメリット・デメリットをより中立な立場で書いていきたいと思います。

メリット

  • 日本人であるということが強みになる
  • 日本人のコネクションが増える
  • 英語力があまり必要でないところもある
  • 日本に興味があるお客さんも多い
  • 将来的にワークビザを出してもらえる可能性がある
  • 賄いで日本食にありつける

まず、1番のメリットは、日本人であるということがかなりのアドバンテージになるということです。

ローカルの人向けにアレンジされていることもありますが、それでも日本人には馴染みのあるものが多いので、お客さんへ料理の説明をするときや調理するときも日本人としての経験がそのまま活きます。

また、海外に来てまで日本人とつるみたくないという声もありますが、個人的には長く滞在している日本人から学ぶことや得る情報ってたくさんあるなと感じています。

特に、今後長くその国に住むつもりなら、日本語で相談できたり長くお付き合いできる方は貴重です。

そして、将来的にワークビザを出してもらえる可能性が高いというのも大きな魅力です。

私の職場にもワーキングホリデーでやってきて、その後ビザをサポートしてもらい、永住権取得までに至った方が数名います。

デメリット

  • 英語より日本語を使う率が高い場合も
  • 日本にいるときと同じような職場環境
  • 狭い日本人コミュニティで気を遣う
  • 最低賃金スタートのことが多い

職場によっては、スタッフ全員が日本人ということもあるので、接客時以外は英語を使う機会がないということも。

ワーキングホリデーなどで滞在期間が決まっている場合は、英語環境で働く経験をしたい方も多いと思うので、日本人の割合がどのくらいか、スタッフ同士のやりとりで使う言語は何かを確認したほうがいいかもしれません。

また、海外における日本人コミュニティはとても狭いので、だいたいは繋がっていると言っても過言ではありません。

困ったときはお互いに助け合ったりして、もちろん良い面はあるのですが、いろいろなことが筒抜けになるので気を使ったり息苦しくなったりすることもあるかと思います。

特に日本人比率が高いお店の場合は、どうしても閉鎖的で独自のコミュニティが形成されがちなので、そういう関係がめんどうくさいと思う方にとっては要注意です。

ブラックなジャパレスで働かないために

残念なことに、最低賃金以下で働かせたり、休憩を取らせてくれなかったりという法律を守らないお店は一定数存在しています。

海外では自分の身は自分で守る心構えがより一層必要とされます。

その自分を守る武器の1つが法律の知識です。

カナダでは州ごとに労働基準法があるので、ざっと目を通しておくと、自分が置かれている環境が果たして違法なのか合法なのかの判断がつくと思います。

例えば、最低賃金を明らかに下回っている場合は誰でも違法だとわかりますが、仕事中に割ってしまった皿やグラスを弁償代として給与から引かれたとかの場合、どう判断すべきか迷いますよね。

ジャパレス、ローカル関係なく、いざというときのために知っておいて損はないと思います。

「〇〇〇(自分が住んでいる州)+ employment standards act」などと検索すると州の公式ページがヒットすると思います。

また、バンクーバートロントなど日本人が比較的多く住む地域の場合、日本語での情報も一部あるので、参考にしてみてもよいかもしれません。

もし、働いてみて怪しいと感じた場合は、そのお店からはフェードアウトしましょう。

大丈夫、カナダではすぐに職場を辞めたことに関して誰もあまり気にしません。

まとめ

ブラックとか違法とか良くないイメージが広がってしまっているジャパレスですが、お店の数も多く、日本人には馴染みがあるので、初めての職場としてお世話になる方も多いのではないでしょうか。

違法なお店ばかりではないので、賢く見極めて労働しましょう。

私自身、ジャパレスは日本とカナダをミックスしたものだと感じています。

いきなりローカルで働くと言語面でも文化面でも違いが大きくて、戸惑う部分も多かったと思いますが、ジャパレスは日本とカナダの差を埋めてくれるちょうど中間にいて、最初の一歩にはちょうどいい存在だなと思っています。