カナダでベースメントに住んでみた。快適に過ごすためには物件の見極めが大切!

わたしたちがバンクーバーにやってきて最初に住んだ家がベースメント(地下室)でした。

日本の一般的な家にはあまり馴染みがないので、住む前は「なんだか寒くて薄暗そうだなぁ」とあんまりいいイメージは持っていませんでした。

ですが、住めば都とはよく言ったもので、実際住んでみると意外と快適に住めたんですよね。気づけば1回も引っ越すことなく9か月が過ぎました。

今回は、ベースメント生活を快適に過ごすコツを書いていきたいと思います

 

 

ベースメントって何?

ベースメントは一軒家の地下部分を指していて、お家によって半地下だったり完全地下の場合とがあります。

カナダの冬はとても厳しいため、地面が凍ることで家が傾くのを防ぐために、基礎を深く作る文化が根付いたようです。その過程でできた空間を部屋にしたのがベースメントですね。

半地下な分、家賃がお安めのベースメントは留学生や移民してきたばかりの人が最初に住む家として選ぶことが多いように思います。

賃貸にする以外には、ゲスト用にしたりビリヤードやスクリーンを置いてお楽しみ部屋として使われることもあるようです。

ベースメントに住むメリット・デメリット

ベースメントは私たちに馴染みのあるいわゆる普通の部屋と違い、特徴的なのでそれ自体の造りや人によって好みが分かれます。

ここでは私が実際住んで感じた、メリット・デメリットをざっくり書いていきます。

 

まずは、いいところから。

メリット
  1. 比較的安い賃料
  2. 家主と直接交渉しやすい
  3. 夏は涼しい
  4. こちらが出す音はあまり漏れない
そして、住みずらい点。
デメリット
  1. 家の作りによっては天井が低く暗い
  2. 上の階の住人の生活音が結構聞こえる
  3. 冬は冷えやすい
  4. 洪水など災害時の不安

【メリット1】家賃が抑えられる

半地下・完全地下な分、メインフロアに比べると家賃が安く抑えられる点が魅力です。

特に都市部では家賃上昇が甚だしいので、日本に住んでいた感覚でアパートメントを借りようとすると、とんでもないお金が毎月掛かってしまいます。

私たちがバンクーバーにいた時、アパートメントの1ベッドルーム(日本でいうと1LDK)の平均家賃は$2000を超えていました。稼ぎも安定しない留学生には到底支払えない額ですよね、、、。

しかし、一軒家のベースメント(1LDK)を借りていた私たちの月々の家賃は$1300ほど。シェアハウスを卒業して一人暮らしをしてみたくなったときでも、ベースメントならなんとか借りれるくらいの物件を見つけやすいのかなと感じました。

【メリット2】家のオーナーと交渉しやすい

これは人によってはメリットにもデメリットにもなり得るので、いれるか迷いましたが、私個人的にはカナダに来て日が浅い人にとってはメリットが上回るのではないかと思っています。

というのも、アパートメントを借りようとすると所得証明やクレジットヒストリー、レファレンス(問題のある人物ではないか前の大家さんに記載してもらう)など、審査が必要なんですね。

もちろん、収入がなくても銀行の残高証明などの代替手段を受け入れてくれる不動産会社もありますが、身元の不安定さから契約まで結びつかないことも多いです。

一方、一軒家のベースメントは家主が個人で入居者を募集していることが多いので、直接交渉がしやすいです。

ラッキーなことに、日本人は「きれい好きで静か」と好印象を持ってくれることも多いので、用意できない書類があってもできるかぎり代替手段で補う姿勢と誠実さをアピールすることで、快く貸してくださる大家さんに出会えることも。

【メリット3】暑い夏でも涼しくて快適

寒い国という印象が強いですが、夏場は30度以上になることもあるカナダ。

カナダではエアコン備え付きの家は一般的ではないので、特に高層階の日当たりがよい部屋だと暑いようです。

一方、ベースメントは地面に埋まってる面積が多いからか、まるでクーラーが効いているかのように涼しいです。外に出たときに、気温差にびっくりすることも、、、。

【メリット4】音漏れを気にしなくてもよい

カナダの一軒家は比較的新しい家でも、壁が薄いのか上の階の物音や生活音が結構な音量で響きます。

が、不思議なことにベースメントで出す音って、あまり上に漏れないんですよね。

こちら側が出す音に関しては気を遣わずに生活できる点ではありがたいかなと思います。

【デメリット1】家によっては天井が低く、薄暗い

物件探しでいくつかベースメントを見て回りましたが、家の造りによってかなり住み心地が違ってくると感じました。

半地下とは感じないくらい、日当たりもよくて広々しているところもあれば、「ここに本当に住むの?」と思うくらい天井も低くて薄暗い部屋もありました。

これは家探し全般に言えることですが、写真では明るくて綺麗にみえても実際は全然違ったということも多々あります。

ベースメントの場合は特に自分の目で見学して、光の量や窓の大きさ、数などを確かめることをおすすめします。

【デメリット2】上の住人の生活音が気になる

先ほども少し触れましたが、上の階の居住者の生活音や足音が結構聞こえます。

小さい子供がいると、おもちゃで遊んだり走りまわったりする音が気になったりすることもあるので、音に敏感な人は上にどんな人が住んでいるのか確認しておくといいと思います。

ちなみに私が一時期お世話になっていたお家には大型犬がいて、歩くたびにカチャッカチャッと足音が聞こえていました。あの辺歩いてるなーというのが分かって微笑ましかったです(笑)

【デメリット3】冬は冷えやすい

夏は涼しく過ごせるベースメントですが、冬になるとより一層寒くなります。

カナダの家は部屋全体を温めるシステムが完備されていますが、家が古かったりすると効きづらかったりするようです。

冬場はどんな感じか大家さんや前の住人に確認とれる場合は聞いてみてもいいかもしれません。

心配な場合はなるべく築年数が新しくて、ベースメントでも暖房の調節ができるタイプを探すと、冬でも快適に住めそうです。

【デメリット4】洪水など災害時の不安

最近はカナダでも災害が多くなってきています。

川の近くで過去に大雨で浸水した地域の場合、ベースメントに住むのは不安が残りそうです。

地面より低い位置にあるベースメントはどうしても水が流れ込みやすいですからね。

少し小高いところや川から離れている場所など、立地にも少し目を向けるといざというときに安心かなと思います。