VGC International Collegeの大学進学準備コースは予想以上にハードだった件
私立語学学校というと、イベント盛沢山で勉強オンリーじゃなく楽しみながら英語を学べるイメージを勝手に抱いていた私。大学進学準備コースはさすがに少し厳しくなるだろうけど根本は変わらないだろうと舐めていました。
ところが蓋を開けてみれば、イベントどころか日々の自由時間もまともに取れず、課題に追われる日々。
よくカレッジや大学付属の語学学校は厳しめで、私立語学学校は遊びと勉強を両立したい人向けだと言われますが、大学進学コースに至ってはその限りではないと通ってみて強く思いました。
今回は、私が通っていたVGC International Collegeの大学進学準備コースで学んだことなどについて書いていこうと思います。
VGC International College
VGC International Collegeはバンクーバーのダウンタウンに2つ校舎を持つ私立の語学学校です。
いろいろなクラスがありますが、私が受講していたのはUniversity Preparation(大学進学準備コース)です。他にも、Global English(一般英語)やIELTS Preparation(IELTS対策)などもあり、学びたい分野に合わせて選ぶことができます。
University Preparation(大学進学準備コース)について
University Preparation(大学進学準備コース)、以下UPコースはその名の通り、大学やカレッジ進学を目指している人向けのプログラムです。
大学やカレッジの授業についていけるだけの英語力を養うだけでなく、このコースをある一定以上の成績で卒業すると提携している大学やカレッジの英語要件を満たしたとみなされるため、留学生にとってはまさに一石二鳥のシステムというわけです。
VGCのUPコースはBC州内を中心に私立、公立問わずいくつかの大学・カレッジと提携しています。
対象者とレベル
UPコースでは、英語を学ぶ段階を脱して、英語を使って何かを学ぶ練習をすることに重きを置いているため、一定の英語力を必要とします。そのため、VGCではレベル5以上かつテストに合格した人のみが入れます。
テスト結果は公開されないので合格基準は分かりませんが、IELTSを模した問題が出ました。リーディングとライティング合わせて1時間半でした。
スピーキングとリスニングは問われなかったので、アウトプットが苦手な人にもチャンスはあります。
※とはいうものの、UPコースの生徒はある程度話せることが大前提なので、スピーキングが苦手だとグループワークなどでついていけなくて苦労するかも、、、。
VGCのUPコースはIntermidiate(中級)とAdovanced(発展)の2クラスあり、テストの結果でどちらかに振り分けられることになっていますが、ほとんどはIntermidiateスタートになると思います。
授業内容
どちらのクラスも1ヶ月周期で、通常は2か月目の成績でIntermidiate(中級)の場合はレベルアップできるかどうか、Adovanced(発展)の場合は各大学やカレッジの英語基準を満たせるかどうかが決まります。
※Intermidiateクラスの生徒の中には、好成績を収め、1ヶ月で次のAdvancedに進む人もいました。
成績は、主に出席率、エッセイ・プレゼンテーション、IELTSの模擬テストなどで総合的に判断されます。
Intermidiate(中級)クラス
Intermidiateクラスの一番最初の授業は、UPコースでの心構えについてでした。先生曰く、ほとんどの子が一般英語のコースから移行してくるので、最初はあまりの違いに戸惑うからだそう。これが先生の新しく入ってきた子に対する口癖でした(笑)
最初の1ヶ月はうまく行かなくても落ち込まないで!
あと、睡眠大事!
1ヶ月でこなす主な課題です。
- 700文字前後のアカデミックエッセイを1本
- 個人のプレゼンテーション(10分)とグループプレゼンテーション(1人5分)
- 2週に1回のIELTS模擬テスト
- 2週に1回のライティングテスト
- 2週に1回の単語テスト
私が特に苦戦したのは、エッセイでした。文字数は少なくても学術的なエッセイに近いものを仕上げなくてはいけないので、参考文献として膨大な英語論文の中から使えそうな情報を探す必要がありました。エッセイの8割はこの文献探しに費やし、本当に骨の折れる作業でした。
本来は自分で読むべきなんですが、あまりにも時間がなくてDeepl翻訳に丸投げしたことも(笑)
Adovanced(発展)クラス
Adovancedクラスでも難易度がさらに上がるだけでする内容は変わりません。
- 950文字以上のアカデミックエッセイを1本
- 1350文字以上のアカデミックエッセイを1本
- グループプレゼンテーション(1人5分)
- 2週に1回のIELTS模擬テスト
- 2週に1回のライティングテスト
- 2週に1回の単語テスト
プレゼンテーションの回数は減りますが、その分エッセイのノルマが月に2本に増えます。
また、エッセイの内容もより本格的になり、求められるレベルも高くなります。参考文献からただ引用するだけでなく、そこから独自の考えを導きだすことを求められました。エッセイのトピックは自由に決められますが、慎重に選ばないと内容を膨らませられずに自滅しかねません。
また、剽窃行為(不正行為)に対してもとても厳しく、すでに存在している論文のコピーをしていないかもチェックされました。
文献の引用ルールなどを頭にしっかり入れておかないと不正とみなされる可能性があるので要注意です。
課題について
短い期間の中でたくさんの課題が詰め込まれるので、タイムマネジメントと健康管理が何よりも重要です。
絶対に課題を後回しにしないこと、授業が始まったばかりのころはまだ少し余裕があるので巻けるところで巻いておくこと、そして睡眠と食事をしっかり摂ることを意識していました。
それでも、私は決して要領が良いタイプではなかったので、毎日4~5時間費やしてもエッセイやプレゼンテーションなど大きい課題をこなすので精一杯で、単語テストなどはほとんど勉強出来ず仕舞いでした。
また、エッセイの添削では文法や語彙の誤りなどがあったとしても細かくチェックが入ることはありません。基本的な文法はすでに身についていることが前提とされているからです。
かといって文法エラーばかりのエッセイでは良い成績は取れないので、Grammarlyのような構文チェックツールは必須です。
クラスの雰囲気など
私が通っていたころは、コロナの影響があり、クラス内にオンライン組と教室で受ける組が混在していたので、1クラス18人前後と多めの人数でした。
日本人の割合は5、6人で、残りはメキシコなどの中南米出身者、韓国や台湾で占められていました。
大学やカレッジ進学を目指している人ばかりなので、勉強に対して熱心な人が多かったですよ。年齢層も高校卒業したての人から社会人まで様々でした。
先生との関係
私立の語学学校らしく、UPコースでも先生との距離は近く、フレンドリーな先生ばかりでした。
また、オフィスアワーという、授業後に先生と自由に話せる時間が設けられているので、課題のアドバイスをもらったり苦手分野の特訓に付き合ってもらったりすることができます。
私は、ライティングのテストでいつも時間内に書き終えられなくて悩んでいた時期があったので、毎日先生にお題を頼んで添削してもらっていました。
このように先生との関係を築きやすく、先生も個人個人をしっかり見てくれるので、課題や授業が辛くても乗り越えることができました。
まとめ
私立の語学学校では生徒のニーズに合わせて多彩なプログラムを提供しているのですが、どうしても楽しく学べるというところが強調されていて、選択するコースによっては厳しい部分があることはあまり知られていないように思います。
たくさんの課題や過密スケジュールでしんどい部分もありますが、私立語学学校のフレンドリーさや面倒見の良さはそのままなので息苦しさは感じずにやっていけるかなと。
当時は早く終わってくれと思ってましたが、今となっては大学・カレッジで必要とされるスキルを短期間で学べてよかったなと感じています。
▼ランガラカレッジの付属語学学校LEAPに通ったときのはなし